労働基準法の一部を改正する法律


 労働者の環境の改善のため、時間外労働の削減及び有給の有効活用が大切です。
 今回はこれらの点について改正が加えられました。

 以下順にご紹介させていただきます。


◇割増賃金に関して◇

1.割増賃金の率に関する事項の追加

 法定労働時間を超える労働に係る労使協定による労働時間の延長を適正なものとするため厚生労働大臣が定める基準で定めることができる事項として、割増賃金の率に関する事項を追加することとされました。


2.時間外労働が60時間超/月の場合の割増賃金

 使用者が、1か月について60時間を超えて時間外労働をさせた場合は、その超えた時間の労働について、通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないこととされました。


3.有給の休日付与

 労使協定により、上記2.の割増賃金を支払うべき労働者に対して、割増賃金の支払に代えて、通常の労働時間の賃金が支払われる休暇(年次有給休暇を除きます。)を厚生労働省令で定めるところにより与えることとされました。



◇年次有給休暇に関して◇

 使用者は、労使協定により次に掲げる事項を定めた場合において、@の労働者の範囲に属する労働者が年次有給休暇を時間を単位として請求したときは、年次有給休暇の日数のうちAの日数については、労使協定で定めるところにより時間を単位として年次有給休暇を与えることができることとされました。

 @時間を単位として年次有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲

 A時間を単位として与えることができることとされる年次有給休暇の日数(5日以内に限ります。)


 Bその他厚生労働省令で定める事項



◇その他◇

 中小事業主については、当分の間、月60時間を超える場合の5割以上の割増率は、適用しないこととされました。

 ご参考までに、ここにいう中小事業主とは、その資本金の額または出資の総額が3億円(小売業またはサービス業を主たる事業とする事業主については5,000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円)以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が300人(小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業またはサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下である事業主をいいます。






        


登録型派遣について 【労務ニュース】


 労働政策審議会は、厚生労働大臣より、平成21年10月7日付けの諮問に対し、答申しました。厚生労働省は、この答申を基にして、国会へ向けての法案を作成することになります。
 主な答申の内容は次のとおりです。


T.労働者派遣法の改正法案に盛り込むべき事項
 
政府が次期通常国会に労働者派遣法の改正法案を提出するに当たっては、昨年11 月に第170 回臨時国会に提出した法案(以下「20 年法案」という。)の内容に、下記の各事項に示した内容を追加・変更した内容の法案とすることが適当である。

1. 登録型派遣の原則禁止
(1) 派遣労働者の雇用の安定を図るため、常用雇用以外の労働者派遣を禁止することが適当である。
(2) ただし、雇用の安定等の観点から問題が少ない以下のものについては、禁止の例外とすることが適当である。
@ 専門26 業務
A 産前産後休業・育児休業・介護休業取得者の代替要員派遣
B 高齢者派遣
C 紹介予定派遣
 なお、使用者代表委員から、暫定措置を講ずる場合に、経済状況や労働者のニーズも十分考慮に入れた上でその範囲や期間の在り方を検討すべきことに加え、そもそも登録型派遣は、短期・一時的な需給調整機能として有効に機能しており、これを原則として禁止することは労働市場に混乱をもたらすことから、妥当ではないとの意見があった。

2. 製造業務派遣の原則禁止
(1) 昨年来、問題が多く発生した製造業務への労働者派遣については、これを禁止することが適当である。
(2) ただし、雇用の安定性が比較的高い常用雇用の労働者派遣については、禁止の例外とすることが適当である。
 なお、使用者代表委員から、まずは真に問題がある分野を的確に見極める必要があるところ、製造業務全般への派遣を原則禁止することは、国際競争が激化する中にあって、生産拠点の海外移転や中小企業の受注機会減少を招きかねず、極めて甚大な影響があり、ものづくり基盤の喪失のみならず労働者の雇用機会の縮減に繋がることからも反対であるとの意見があった。

3. 日雇派遣の原則禁止
(1) 雇用管理に欠ける形態である日々又は2か月以内の期間を定めて雇用する労働者については、労働者派遣を禁止することが適当である。
(2) この場合、20 年法案と同様に、日雇派遣が常態であり、かつ、労働者の保護に問題ない業務等について、政令によりポジティブリスト化して認めることが適当である。
(3) なお、雇用期間のみなし規定(2か月+1日)については、就業日など、みなされた労働契約の内容が不明確である等の問題があることから、設けないこととすることが適当である。

4. 均衡待遇
○ 派遣労働者の賃金等の待遇の確保を図るため、派遣元は、派遣労働者と同種の業務に従事する派遣先の労働者との均衡を考慮するものとする旨の規定を設けることが適当である。

5. マージン率の情報公開
○ 20 年法案にあるマージン率等の情報公開に加え、派遣労働者が自己の労働条件を適切に把握するとともに、良質な派遣元事業主を選択する一助とするため、派遣元は、派遣労働者の雇入れ、派遣開始及び派遣料金改定の際に、派遣労働者に対して、一人当たりの派遣料金の額を明示しなければならないこととすることが適当である。

6. 違法派遣の場合における直接雇用の促進
(1) 違法派遣の場合、派遣労働者の希望を踏まえつつ雇用の安定が図られるよう、派遣先が、以下の違法派遣について違法であることを知りながら派遣労働者を受け入れている場合には、違法な状態が発生した時点において、派遣先が派遣労働者に対して、当該派遣労働者の派遣元における労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約を申し込んだものとみなす旨の規定を設けることが適当である。
@ 禁止業務への派遣受入れ
A 無許可・無届の派遣元からの派遣受入れ
B 期間制限を超えての派遣受入れ
C いわゆる偽装請負(労働者派遣法の義務を免れることを目的として、労働者派遣契約を締結せずに派遣労働者を受け入れること)の場合
D 1(登録型派遣の原則禁止)に違反して、常用雇用する労働者でない者を派遣労働者として受入れ
(2) (1)の規定の履行確保のため、通常の民事訴訟等に加え、(1)によりみなされた労働契約の申込みを派遣労働者が受諾したにもかかわらず、当該派遣労働者を就労させない派遣先に対する行政の勧告制度を設けることが適当である。
 なお、使用者代表委員から、仮に規定を設ける際には、派遣先の故意・重過失に起因する場合に限定した上で、違法性の要件を具体的かつ明確にする必要性があることに加え、そもそも雇用契約を申し込んだものとみなす旨の規定を設けることは、企業の採用の自由や、労働契約の合意原則を侵害することからも反対であるとの意見があった。

7. 法律の名称・目的の変更
○ 法律の名称及び目的において「派遣労働者の保護」を明記することが適当である。

8. 施行期日
○ 施行期日については、改正法の公布の日から6か月以内の政令で定める日とすることが適当である。ただし、1(登録型派遣の原則禁止)及び2(製造業務派遣の原則禁止)については、改正法の公布の日から3年以内の政令で定める日とすることが適当である。

9. 暫定措置等
(1) 1(登録型派遣の原則禁止)に関しては、禁止に当たって派遣労働者等に与える影響が大きいため、その施行は段階的に行うべきであると考えられることから、暫定措置として、1(登録型派遣の原則禁止)の施行日から更に2年後までの間、比較的問題が少なく労働者のニーズもある業務への労働者派遣(具体的には政令で規定することとし、その内容については労働政策審議会で審議の上、決定)については、適用を猶予することが適当である。
(2) 派遣元及び派遣先は、労働者派遣契約の中途解除に当たって、民法の規定による賠償等派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずるものとすることが適当である。
(3) 政府は、労働者派遣事業の禁止に伴い、派遣就業ができなくなる派遣労働者の雇用の安定や企業の人材確保を支援するため、公共職業安定所又は職業紹介事業者の行う職業紹介の充実等必要な措置を講ずるよう努めるものとすることが適当である。その際、とりわけ中小企業においては人材確保が困難であるという指摘があったことを踏まえ、職業紹介事業等が中小企業の人材確保に適したものとなるよう、特に配意すべきである。


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住宅版エコポイント 【経営ニュース】


 

住宅版エコポイント制度がスタート!

 平成21年12月8日に、「明日の安心と成長のための緊急経済対策」が閣議決定され、『住宅版エコポイント制度の創設』が盛り込まれました。平成21年度第2次補正予算の成立を条件にして、エコリフォーム又はエコ住宅の新築をされた方は、様々な商品・サービスと交換可能なエコポイントを取得できることになります。
 経済産業省からは平成22年1月15日に住宅版エコポイントについての、ポイント単価が公表されています。
住宅版エコポイント制度は、国土交通省、経済産業省、環境省の三省合同事業として実施される予定であり、平成21年度第2次補正予算の成立を前提としています。正式には、国会での審議を踏まえ、制度として創設されますので、以下の内容に変更があり得ることをご了承ください。

■制度概要
1.エコポイントの発行対象となる工事の期間
● 平成21年度第2次補正予算の成立日以降に工事が完了し、引き渡されたものを対象とします。
● ただし、
・エコリフォームについては、平成22年1月1日以降に工事に着手(ポイント対象工事を含む工事全体の着手)したもの
・エコ住宅の新築については、「明日の安心と成長のための緊急経済対策」の閣議決定以降(平成21年12月8日以降)
に限定します。
● 平成22年12月31日までにエコリフォームの工事に着手又はエコ住宅の建築着工したものを対象とします。

2.エコポイント発行の申請期限等

(1) ポイント発行の申請期限
工事種類 建て方等 ポイント発行申請の期限
エコリフォーム※ 一戸建ての住宅
共同住宅等
平成23年3月31日まで
エコ住宅の新築工事※ 一戸建ての住宅 平成23年6月30日まで
共同住宅等 平成23年12月31日まで(ただし、11階建て以上のものは平成24年12月31日まで)

※平成22年12月31日までにエコリフォームの工事に着手又はエコ住宅の建築着工したものが対象になります。
※申請期限の前に発行予定ポイントまで発行した場合は、上記によらずポイント発行を終了します。

(2) ポイントの交換申請期限
平成25年3月31日までポイントの交換申請をすることができます。

3.エコポイントの発行対象及び発行ポイント数
● 持家・借家、一戸建ての住宅・共同住宅等の別によらず、対象とします。
● 国からの補助を受けて窓や外壁等の断熱工事を行っている場合は、エコポイントの発行対象外です。
※ただし、高効率給湯器や太陽光発電設備等については、ポイント対象工事に該当しないため、これらに対する補助を受けていても、エコポイントの発行対象になります。
● ポイントが発行された住宅であっても、要件を満たせば税制特例や融資の優遇を受けることができます。


 

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