やり直せない?遺産分割協議
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やり直せない?遺産分割協議

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 遺産分割協議は相続問題の中でもよくご相談をいただく分野です。

 遺産分割は遺言があればそれに従いなければ法定相続分によります。しかし、相続人それぞれが置かれている現状や、被相続人の面倒を見続けてきたような特別の事情を、全く考慮せず分割する事が必ずしも妥当であるとは限りません。

 遺言で遺産分割が禁止されている場合を除き、自由に遺産分割協議を行う事が可能です。

 ただ、やみくもに協議を行ってもなかな上手くまとまりません。そこで当事務所のような専門機関が、適切なアドバイスを行いまた第三者として冷静に分析する事により、円満に協議を行っていただけるようお力添えを致しております。

 その方法や遺留分等の避けては通れない問題など、以下ご紹介いたしますのでご参考にして下さい。

 遺産分割協議若しくはその協議書の作成についての詳細は当事務所までご相談下さい。



 当事務所は、【相続支援センター】を併せて運営致しております。

 こちらのサイトもございますので、ご覧いただければ幸いです。
 (相続に関するお話のみのサイトとなっております)

 
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遺産分割協議の開催
 
 遺産分割協議は原則としてやり直しはききません。一旦当該協議に基づき、遺産分割協議書を作成致しますと、法律的な効力が発生致ます。

 例えば、被相続人が死亡した際、自宅が相続財産として、その子A及びBに帰属しました。その後二人は遺産分割協議を行いその相続財産である自宅はAのものとなりました。
 ここで『やっぱり俺はいらないから、B、お前に譲るよ』とAが言ったとします。法律的にはどうなるのでしょう?

 本来遺産分割協議の前ですと、A及びBの共有という形でその権利の帰属主体となれたのですが、一旦遺産分割協議を行いそれが確定致しますと、ここの例では、もうAの所有物です。遺産分割協議を終了した直後であっても覆りません。

 したがってA→Bへの、贈与や売買という手続きを踏まなければBはその自宅の所有権を取得できない事となります。

 遺産分割協議を行う際には、以上のような例をご参考にしていただき、慎重にそしてご納得のいくまで話し合う事が大切です。


1.遺産分割協議の方法
 遺産分割協議は繰り返しとなりますが、相続開始後いつまでにしなければならないという期限はございません。ただ相続税の申告が必要な場合には、その期限が相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内ですので、同様の期間内に遺産分割協議を行う必要があるでしょう。

 遺産分割協議には、全ての相続人が参加する事が要件の一つです。一人でも欠けるとその協議は無効となりますので注意が必要です。

 したがって【相続について当事務所ができる事】の(5.相続人の確定作業)でも申し上げましたが、相続人調査が必要となって参ります。この調査は専門的知識がなければ難しいですし、後掲致します、未成年者や行方不明者が存在する場合等には、なお難度が上昇致します。この分野に関しては専門家である当事務所にお任せ下さい。

 話しを元に戻しますと、全員参加と申しましても、実態と致しましては、遠方にある親族間でする遺産分割協議も多くございます。このような場合には、一堂に会し協議を行う事は事実上不可能ですので、電話や郵送を有効に活用し協議を行う事も可能です。

 また相続財産の目録の調製も必要です。どの財産をどのように分けるかを決定するための協議ですので、そもそもの遺産の範囲を決定する必要がある事は言うまでもございません。
  
 そして協議がまとまったら、遺産分割協議書を作成致します。これは法律的に作成が義務付けられているものではございませんが、必ず必要でしょう。単に証拠という観点からも重要でしょうし、権利関係が非常に明確になります。

 また不動産や銀行の預貯金、自動車等の名義変更の際には必須です。この最後の部分がより遺産分割協議書の作成の必要性を高めている要因ではないでしょうか。当事務所へのご相談も、名義変更に関して非常に多くいただいているというのが実態です。

 法律的な義務はございませんので、どのような用紙でどのような記載方法でも構いません。

 また不動産・預貯金・自動車それぞれについて別個の遺産分割協議書を作成しても差し支えございません。ただ内容は確実なものでなければなりませんので、ご不明な点はお問い合わせ下さい。

 遺産分割協議の段階での疑問や質問から、遺産分割協議書作成までトータルでサポート致します。ご不明な点はお気軽にご相談下さい。


2.特別な場合の分割[T]
 冒頭でも申し上げましたが、被相続人の看護を続けてきた相続人と、他の相続人は仮に預貯金を平等に分割するとすれば、同額となるのでしょうか?それとも何らかの評価の対象となり分け方に差がつくのでしょうか?

 上記のように被相続人を看護していた相続人に対しては【寄与分】というものが認められます。

 したがって、差を設けて遺産分割をする事となります。
 
 また、上記と同じように預貯金が唯一の相続財産であるとした場合に、ある相続人が、大学の入学費用として200万円を受け取っていたとしたらどうでしょうか。
 他の相続人は何も受け取っていないのだからその分減額すべきでしょうか?それともその200万円は相続財産ではないから同額で分割すべきでしょうか?
 この問題に対しては【特別受益】という概念を用い解決が可能です。

 以下この【寄与分】と【特別受益】について解説致します。

       
 1)寄与分
  この寄与分が認められるのは次の場合です。

  @被相続人の事業に対する労務の提供
  A被相続人の事業に対する財産上の給付
  B被相続人に対する療養看護
  Cその他上記@〜Bと同等認められる行為があった場合

  また寄与分はもちろんの事ですが、相続人に限り認められます。したがって内縁の妻等に
  は認められません。

  寄与分の決定は相続人全員で決定します。その行為を客観的に評価し、遺産の額と照らし
  合わせ決定する事となるでしょう。

  但し、遺贈があった場合に、相続財産から遺贈分を控除した額を超える額とはできませ
  ん。

  またどうしても寄与分について協議がまとまらない場合には、家庭裁判所に調停や審判の
  申立てを行い決定致します。

  寄与分の具体的な算出方法は以下記載の通りです。

  全相続財産−寄与分=相続財産(みなし相続財産といいます)←この額を均等割りにし、
  寄与分権利者はさらにその額に寄与分プラスした額が自己の相続分となります。

  相続人は A・B 2人、全相続財産は1000万円、寄与分が200万円の場合。
  上記式に当てはめますと、
  1000万円−200万円=800万円
  800万円÷2人=400万円
  寄与者がAであるとすると、
  A=600万円 B=400万円 となります。

 2)特別受益
  生前贈与と遺贈に分けて考えます。
  ます遺贈は全額がその対象となります。
  これに対して生前贈与は特別受益にあたるとされる範囲が限定されております。
  以下簡単にご紹介致します。

  @婚姻のための贈与
  A大学の入学の為の費用
  B養子縁組の際の贈与
  C事業資金の援助
  D生計資本等財産援助

  これらが主なものとなります。

  では具体的に計算してみましょう。
  
  全相続財産+特別受益分=相続財産分←特別受益者はこの額から特別受益分を控除した額
  が相続分となります。(特別受益分の持ち戻しといいます)

  相続人は A・B 2人、全相続財産は5000万円、特別受益分が1000万円の場合。
  上記式に当てはめますと、
  5000万円+1000万円=6000万円
  6000万円÷2人=3000万円
  特別受益者がAであるとすると、
  A=2000万円 B=3000万円 となります。

  上記のケースでは本来の相続分を超える事とはなりませんでしたが、もし超えてしまった
  場合はどうなるのでしょうか?

  そのような場合には自己の相続分を超えて弁済する必要はございません。自己の相続分が
  ゼロとなるだけです。

  また特別受益分の持ち戻しを免除する意思表示がなされていた場合は、持ち戻しを行う必
  要はございません。遺産分割協議の段階で、同様の趣旨において遺産分割がなされた場合
  も同様です。

  但し、前者の場合には遺留分の問題が生じるのに対して、後者の場合には問題となりませ
  ん。同じ持ち戻しの免除であってもこの点が異なります。


3.特別な場合の分割[U]
 相続人の中に未成年者やまだおなかの中にいる子供があった場合はどういった方法で分割を行うのでしょう?また行方不明者がいる場合にはどうすれば?このような問題も現実には数多く存在致しておりますのでここでご説明致します。

 1)未成年者がいる
  この場合には当該未成年者の法定代理人が未成年者に代わり遺産分割協議を行います。し
  かし通常はそのどちらか一方の親である場合が多いです。
  ではどうすれば良いのでしょうか?

  それは、家庭裁判所に特別代理人を選任してもらいます。親が相続人とならない場合で
  も、子が複数存在する場合には、全ての子の代理人となる事はできませんので特別代理人
  の選任が必要です。この特別代理人は子ひとりにつき一人選任されます。

  仮に上記のような場合に、特別代理人を選任せずに遺産分割協議を行った場合はどうなる
  のでしょうか?それは無権代理行為となりますので子が有効に追認できるように(成年に
  達した後)なってから、当該行為を追認しなければ、当該遺産分割協議は無効となってし
  まいますのでご注意下さい。

 2)胎児がいる
  民法典上原則として胎児に権利能力は認められておりませんが、相続や遺贈の場合には例
  外的に認められております。相続で認められているという事は、若干話はそれますが、損
  害賠償請求権も取得できます。母親が他人の不法行為により死亡し、その胎児が生きて産
  まれた場合には、当該胎児は損害賠請求権を取得する事となります。

  話しを元に戻しますと、胎児も相続権を有しておりますので、遺産分割協議に参加しなけ
  ればなりません。したがって胎児が出生後に遺産分割協議を行うのが妥当ではないでしょ
  うか。しかしこの場合でも、母親も相続人となる場合には、上記1)と同様に特別代理人
  の選任が必要です。

 3)認知による子がいる
  認知されればその子は相続権を取得致します。通常であれば何の問題もございません。し
  かし遺産分割協議を開催した後に当該事実が存在する事となった場合にはどうでしょう。
  また例によって当該遺産分割協議は無効となりやり直す必要が生じるのでしょうか?

  このような場合には遺産分割協議をやり直す必要はございません。その認知された子は、
  自己の相続分に相当する価格を他の相続人に対して請求する事しかできない事となってお
  ります。

 4)行方不明者がいる
  遺産分割協議は推定相続人全員参加が原則です。それ以外は無効となってしまいます。
  では相続人の中に行方不明者が存在する場合にはどのようにして遺産分割協議を進めれば
  良いのでしょうか?

  行方不明となっている相続人の行方が判明するまで相続問題は放っておく事になるのでし
  ょうか。それとも当該相続人は遺産分割協議に参加しなくとも有効に当該協議を行う事が
  できるのでしょうか?

  結論と致しましては、財産管理人という制度を利用致します。家庭裁判所に申立て選任し
  てもらいます。しかし財産管理人とはその名の通り、相続財産の管理行為等のみをする権
  限しかございませんので、このままでは有効に遺産分割協議を行い得ません。遺産分割協
  議を行う際には改めて家庭裁判所の許可を得る必要がございます。

  また当該相続人の生死が7年以上不明の場合には、失踪宣告という制度の利用も考えられ
  ます。失踪宣告は家庭裁判所に対して申立てを行います。認められますと、当該行方不明
  者は死亡したものとみなされますので遺産分割協議を有効に進めることが可能となりま
  す。

  上記では簡単にご説明させていただきました。実際に行方不明者が存在する場合の遺産分
  割協議等相続問題の解決には、もう少し掘り下げた部分までの知識が要求されます。詳細
  は当事務所までお問い合わせ下さい。

           
 5)事理を弁識する能力に欠ける者がいる
  成年後見制度を利用している者や、認知症により、判断能力が不十分な者が相続人の中に
  存在する場合にはどのようにすれば良いのでしょうか?
  このような場合には成年後見制度を活用し解決するのが良いと考えます。
  成年後見制度には3つの類型がございます。
  当該制度の概要等、詳しくは【成年後見Q&A】をご覧下さい。

  成年後見人の場合には本人に代わって遺産分割協議を行う事が可能です。
  保佐人及び補助人には当然に代理権は付与されておりませんので、遺産分割協議を代理す
  る権限を付与する旨の審判の申立てを家庭裁判所に対して行います。

  反対に、本人が事理を弁識する能力を欠くにもかかわらず、遺産分割協議に参加してしま
  った場合にはどうなるのでしょう?

  成年被後見人が当該行為を行った場合には、単独で有効に行為ができるものの中に遺産分
  割協議は含まれておりませんので、無効となります。

  保佐人は重要な財産行為については同意権が付与されておりますので当該行為を取り消す
  事が可能です。

  しかし補助人には当然には同意権が与えられておりませんので、家庭裁判所において、当
  該行為に対する同意権を付与してもらう必要がございます。そうすれば取り消す事が可能
  となります。

 上記のように相続の際には様々な問題が生じます。間違った作成方法を採用してしまいますと、やり直す事となったり、或いはご納得のいかないままでの遺産分割協議終了という事にもなりかねません。

 タイトルの通りですが、原則としてやり直しのきかない遺産分割協議書作成の際には、一度当事務所までご相談いただければ幸いです。
           
大切な遺留分  

 遺留分という制度をご存知でしょうか?以外に知られていない制度かもしれません。
  
 遺留分とは、相続人の生活資本等の担保的意味合いを持って、相続人が最低限相続できる財産の割合をいいます。そしてこの遺留分が認められるのは、法定相続人のうち兄弟姉妹を除いた者達です。
 
 遺留分は法律上その取得が保障されているものですので、生前贈与や遺言、さらには遺産分割協議等でもこの権利は原則として侵害できない事となります。ただここでいう侵害は、当然無効という意味と解するのではなく、遺留分減殺請求を認める事により、その否認する権利を取得できるに過ぎないというものです。


1.遺留分の割合は?
 遺留分は直系尊属のみが相続人の場合は全相続財産の3分の1、それ以外の場合には、2分の1が保障されます。
 次にその法定相続分の割合に応じて按分して行く事となります。
  
 以下具体的にご説明致します。
   
 相続人は配偶者及び子2人、の場合。

 まず配偶者と子について別々に算出していきます。

 配偶者の法定遺留分は上記より2分の1です。さらに法定相続分が2分の1ですので全体の4分の1が実際の遺留分の額という事になります。

 次に子ですが、配偶者の場合と同様に、計算していきます。
  
 子も配偶者と同様に法定遺留分は2分の1です。そして法定相続分も同じく2分の1となります。ここまでは同様に算出できますが、子は2人いるという事ですので、一人分はさらに2分の1をし、全体の8分の1となります。

 ここでいう相続財産とは、相続開始時の財産に生前の贈与分をプラスしそして債務の額をマイナスしたものとなります。
 なおプラスする贈与につきましては、通常の贈与であれば相続開始前1年以内のものがその対象となります。但し、遺留分侵害について悪意でした贈与や特別受益に該当するもの等はこの限りではございません。


2.遺留分が侵害された場合には
 この場合には、遺留分減殺請求を行います。
 この遺留分減殺請求は、訴えによらずとも可能です。遺留分侵害者に対して意思表示をすれば足ります。通常は証拠として残すために、内容証明郵便を用います。

 この請求を受けた者は、原則として目的となる財産を返還しなければなりません。但し、その価格を金銭によって弁償すれば目的財産の返還は免れます。
 この請求に応じない場合には、訴訟による事となります。

 しかし侵害分の遺留分を返還する気持ちだけはあるが実際には資力が伴わない場合がございます。このような場合には、その損害は遺留分権利者に帰属致します。例え次順位者が減殺の対象となっても請求は認められません。


3.遺留分減殺請求権はいつまでに行使するのか
 遺留分減殺請求権は、相続の開始及び当該減殺請求の対象となる贈与・遺贈があった事を知った時から1年、又は相続開始時から10年経過で消滅時効にかかりますのでそれまでに行使して下さい。
 なお減殺請求さえ上記期間内に行使しておけば、当該減殺請求の目的物の返還に関しては上記期間内に行使しなくても構いません。
       
  遺産分割協議書サンプル
  
   当事務所では遺産分割協議書の作成を承っておりますが、ご自身で作成にチャレ ンジしてみ
  る!という方のために、有償となりますが、サンプルをご用意致しております。
  
   ご希望の方は当事務所までその旨をご連絡下さい。迅速に対応させていただきますので宜しく
  お願い致します。

 


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